田村沙智

まぐわいたい。もう一度言おう。まぐわいたい。ありていに言おう。あなたと合体したい。それは本来人間が自然に持つ感情の一つであって、無理に抑制しようというのは自然の法則に反したものなのかもしれない。「恥じらいはある程度持った方がいいのは確かだけど、女の人が性欲を必要以上に隠すのはおかしいと思う」と語るのは田村沙智さん(26)。昨今はやりの『女性の品格』だとかトレンディな女流恋愛小説家をことごとく粉砕する潔さが彼女にはある。「私はいい意味でさっぱりしているというか、セックスに対して男子みたいな感覚なんだと思う。杉本彩とか。動物的な感覚、本能で捉えてるんだと思う」。(文責:保科時彦)

「好きすぎて殺しちゃうかもしれないくらいだった」

そんな彼女も昔から今のようなセックス観を持っていたわけではない。むしろ性にはかなり抵抗感があったという。「小学校のころの文集の『将来○○になってそうな人』で“歌手”と書いてあったくらい、いつも歌ってた。口から生まれたって言われるくらい、いつも喋ってばかりいた。生まれ付いてのポジティヴな考え方の持ち主なんだけど、自分の身体にコンプレックスがあって。セックスで男の人に嫌われたくないって考えてた」。

そんなコンプレックスを抱えたまま19歳のころ当時の彼氏とロストヴァージン、本人的には遅いという。「その彼氏との経験で、私の感じてきたコンプレックスは特に男は気にしないんだなと分かった。その時からセックスがいいものだと思えるようになった」。

変わったのはセックス観だけではない。自分を取り巻く環境もこのころ急変する。父が病に倒れ、経済事情が一変する。遊びたい盛りでの大学中退を余儀なくされ、突然社会に放り出された。同級生たちが楽しそうに遊んでいるのを横目に何故自分だけ働いているんだろうと、環境を呪ったこともあったという。しかしそこは根明の彼女のこと、「一足先に社会経験を積むことができる」と考えられるようになった。

ところが22歳のころ本気で惚れぬいた彼氏と別れることになり、また環境が崩壊する。「とにかく好きで好きで、何度もリベンジを申し込んだけど、結局叶わなかった。そのころ会社も潰れて、もう散々。とにかくもう一切をリセットしたくなった。全部ちょっと待ってって感じ。その人の傍にいたら、好きすぎて殺しちゃうかもしれないくらいだった」。

とにかく環境を変えようと、父の療養のために両親が引っ越していた沖縄へ向かう。しかし彼への思いはなかなか消えなかったそうだ。「毎日毎日思い出してた。3ヶ月くらい泣き暮らしていたし、東京シックにもかかった」。

沖縄では免税店の高級品販売員として働く。「昔から喋るのが好きだったから、喋る仕事がしたかった。DJとか。でもお金のこともあるし、すぐ仕事をしなくちゃいけなかった。DJじゃなかなか食っていけないって現実も知ったし、沖縄の仕事も結構いい立場にいけたから、仕事の方は充実していた」。しかし傷を引きずっていた当時のこと、なかなか恋がうまくいかなかった。「続かなかった。その度に昔の人を思い出したりして……。沖縄の文化的な考え方が私と違うと感じたのもあった」。

「男に飢えていた。寂しくて体だけの関係で終わったこともあった。相手に対して好きな感情はなくても体は欲しがっていた」。セックスは癒しだ。生命の渇望だ。それゆえ空しいこともある。しかし、やはりセックスは究極の癒しだ。「セックスしたければすればいい。だって好きなんだもん、しょうがない」。

「まともな恋愛に臆病になってたけど、だんだん立ち直ってきた」

癒しをセックスに求めるのは果たしていけないことだろうか。しかしいずれにせよこれは聞いておきたい。セックスで困ったことはなかったか。「体の相性が合わないということがあるくらいで、困ったことはないよ。それはそれって感じで気まずくなることもないし。彼女がいる人には手を出さないしね」。

2年半の沖縄生活の末、彼女は遂に東京に戻ってきた。ジュエリーショップに勤めながら、東京ライフを取り戻した。「彼氏が必要かといえば必ずしもそうではない。いるにこしたことはないけど。昔から友達には恵まれてたけど、すぐに今の友達と会えたしね。ホントに友達には感謝してる」。確かに彼女の周りにはいつも人がいる。常に人が集まる。カラッとしたシモネタはいつも笑えるし、いやらしい感じはしない。

ようやく彼女の環境は好転してきた。それは前の彼氏を吹っ切ることができたからかもしれない。最近彼女は広告代理店に転職をした。成功した転職だ。「超忙しいけど、忙しいのは嫌じゃない。一日が24時間じゃ足りない。仕事は大好き。人と接するのは得意分野でもあるし、一から色んな人の目に触れるものを作って完成させた時の感動ったらない。私はミーハーだからモデルとかタレントとかと一緒に仕事できてラッキー」。

人が好きな彼女には天職なのだろう。彼女にとって仕事は自分を発揮する場所なのだ。「お金持ちの人と結婚したいんだけど、もし結婚して、お金に困らなくなっても仕事はしていたい。せめて妊娠するまでは続けたい。もし旦那がパートしかさせてくれない人だったら、GAPのパートをしたいな」。

今彼女は一番生き生きしているように見える。それは恋愛観の小さな変化にも見て取れる。「最近は本命の彼が欲しいと思うようになってきた。セックスフレンドはいらない。まともな恋愛に臆病になってたけど、だんだん立ち直ってきた。忙しすぎて男のことばかり考えないで済むのはいいことなんだけど、その忙しい中で恋愛をちゃんと大切にしたい」。

さて彼女にもやっぱり聞いておこう、ふつうの人とはどんな人?

「みんなふつうだと思う。ふつうなんて誰かが決めるものじゃないし、敢えて決めるものでもない。有名人とかに会って、しゃべってみてもふつうにいい人だし。私は自分が一番好きだから、私がふつうだなと思ったらそう見えちゃう。俗に言う変な人、犯罪者とかはふつうじゃないかもしれない。ふつうに人とコミュニケーションが取れてればふつうだと思う」。

座右の品
NUMBER ONES

ダンスをやっていたので80年代の洋楽に影響を受けた。

【略歴】

1981年5月29日生まれ 神奈川県横浜市出身、東京都世田谷区在住 川崎市立王禅寺小→同市立王禅寺中→実践女子学園高→実践女子大学生活科学部生活文化学科→二年次中退→アパレルショップ→IT企業→免税店→ジュエリーショップ→広告代理店【星座】双子座【血液型】A型【家族構成】父母姉姉【趣味】音楽、映画、ショッピング、歌、踊り【好きな食べ物】イチゴ、チーズ【嫌いな食べ物】牛肉【お気に入りスポット】桜木町、渋谷、二子玉川、たまプラーザ、表参道【尊敬する人】母【座右の銘】Going my way【好きなタイプ】良く働き良く遊ぶ人、エロい人、顔が濃い人、横山剣(Crazy Ken Band)【嫌いなタイプ】うるさい人、おしゃべりな人【子どもの頃の夢】宝塚の男役【将来の夢】良き妻良き母。自分の母のような母になりたい。子どもに理解のある母。50歳を過ぎたら沖縄で暮らしたい。

TOP
2008-03-10-MON






CATEGORY
恋愛面
人生面
芸術面
社会面
経済面
国際面
スポーツ面