お花ベレーで 世界征服

「JAPANESQUE」店長 赤嶺みゆきさん

「そうだあたしは大好きな大好きな下北沢と結婚しよう、と決めた」(魚喃キリコ『キャンディーの色は赤』より)小田急線の地下化により「開かずの踏切」がなくなったりと街の雰囲気は少しずつ変化しながらも、変わらずに人々を引きつける街、下北沢。くつろげるカフェ、ユニークな雑貨屋、軒先までにぎやかな飲み屋。街中にある劇場では、毎日どこかの劇団が公演を行っている。有名人も近所の兄ちゃん、姉ちゃんも一緒になって乾杯している−果てしなく自由な空気。「花の都東京」といえども、これほど洗練されていて、人々を魅了して離さない街は下北沢以外にはないだろう。そんな下北沢にある帽子屋「JAPANESQUE」の店長、赤嶺みゆきさんも“下北に一目惚れ”してしまった一人だ。(文責:吉田直人)

下北沢「JAPANESQUE」

小さいけれど、人目をひくその帽子店は、茶沢通り沿いの「シェルター」と「ローソン」の間を入った小さな路地にある。一歩店内に足を踏み入れると、まるで絵本の中かのように色とりどりの帽子や小物がずらり。ミュージシャンがライブやCDのジャケット撮影で身につけることも多く、芸能人にもファンが多い。
有名な俳優やミュージシャンもよく来店する。

JAPANESQUE」は、下北沢に元々あった雑貨屋「Puri Chori」のオーナーが自社のブランドである「Shoko」を立ち上げ、その商品を扱うために始めた店だった。「既製品のほか形と生地を好みで選んだオーダーメイドも行っています」と赤嶺さん。ベトナムの工房で一つ一つ手作りされるものたちは、ファーストファッション全盛期の現代に、つい忘れてしまいがちなモノに対する愛着が溢れてくる。

そんな「JAPANESQUE」と赤嶺さんとの出会いは、まさに下北沢に愛されたものだった。

ファション大好きガールと下北の出会い

「昔から洋服が大好きでした」と話す赤嶺さん。

中学時代は、練習を一回も休まなかったほどのバレーボール一筋少女だった。それでも、遠足など私服が披露されるときには「学年で一番お洒落になってやる!」と常に思っていたという。高校へ進学するとお洒落欲求は一気にエスカレートしていった。赤嶺さんいわく「バイト代はすべて服につっこんで、毎月、姉御肌の美容師さんがいる“パンクな”美容室で髪型を変えるのが生き甲斐だった」。ボブのおかっぱや、一度に5種類のパーマを入れたりと、十代のやみくもなエネルギーで攻めに攻めていた。

赤嶺さんが「下北沢」と出会ったのは、そんな攻め攻め女子高生だったころ、修学旅行で東京へやってきたときだった。「東京に住んでいた姉の家に行ったとき、姉が『下北大好き』と言って連れていってくれて、私もすぐに大好きになりました」

「どこに住むの?下北でしょ?」な上京

高校卒業後、進学でも就職でもなく東京へ出てきた赤嶺さん。

「どこに住むの?下北でしょ?」な気分だったのは間違いないが、そこは大学生の姉と一緒に百合ケ丘に住んだ。アルバイト先は念願叶って下北沢。しかも働きたいと思っていたベトナム料理店だった。もどかしい小田急線のディスタンスも下北沢への恋心をかきたてるスパイスとなった。

「洋服が好きだから、ファッションに関わる仕事がしたいなー」。バイトして貯金して靴の学校へ行こう、始めはそんな気持ちでいた。ところが、やはり、なかなかそんなまとまった金額を貯めることはできなかった。

上京して二年が経ったころ、そろそろ沖縄に帰ろうと思い、辞めることを伝えにオーナーのところへ行ったところ、「ベトナムにアトリエを作ってアパレルを始めるんだけど、ベトナムで働いてみない?」と誘われた。入社した当時「坊主に近い金髪」だった赤嶺さんを、オーナーはファッションも含めて気に入ってくれていたのだ。

komekoさん

「行きます!!」二つ返事でベトナムへ

「行きます!!」オーナーからの誘いに、二つ返事で答えた。「当時は今ほど日本人がベトナムに行くことが一般的でなくて、両親は猛反対されました」。説得すると言ってくれたオーナーが父親と大げんかしたりした。「最終的には私が長時間かけて熱い想いを込めて書いた手紙で、両親の了承をもらいました」

こうしてベトナムで働くことになったが、ベトナムでの生活はどのようなものだったのか。「ベトナムはー、すごく国民性が面白かった」。とにかく、価値観や文化が違う「たとえば『仕事中は大きな声で歌ってはいけません』とか『仕事中にお菓子食べちゃいけません』とか、これ親に教わることじゃないの?ってことまで説明しなきゃいけなくて。ほんと、つっこみどころ満載だった」と当時を思い出して笑う。現地の人は感情を全部表に出すため、毎日誰かとケンカしていたという。それでも、変に溜め込まない分、その日のストレスを翌日まで持ち越すこともなかった。「ベトナム人って、よく言えば『親切』悪く言えば『お節介』で、とにかく一人にしてくれないの!だから、ベトナム語の習得が早かったんだと思う」彼女は言う「私は日本にいるときに、外国人にあんなふうに親切にしていないなって思って、日本に帰国した後は、外国人と出会ったら、人を紹介したり、どこかへ連れて行ったりしようと思った」。そんな下町っぽい昔気質なお節介が、国際交流の原点のようだ。

帽子のイベント『ぼうしのぱーてぃー』

赤嶺さんが、現在、全力で準備しているイベントがある。

「SHOKO」のファッションショー『ぼうしのぱーてぃー』(http://mbjpn.exblog.jp/)が今月の26日に開かれる。

Shokoのテーマは「ベトナムの手仕事を活かした楽しい帽子」。なるほど細かい刺繍や一つ一つ微妙に違うボタン。店内の試着室にかかっているパッチワークのカーテンなどは、「これをほしい!」と希望されるお客様も多いくらい見ていてわくわくしてくる。「ベトナム人の感覚っていうのは、他のアジア人と比べて独特なんです。フランス領時代の影響があるんだと思うんですが、色使いやら何やたが、ヨーロッパチックであり、それでいてアジアの雰囲気もあるという面白いテイストなんです」

『ぼうしのぱーてぃー』はファッションショーのほか、気鋭のアーティストたちのライブペインなどパフォーマンスもあり、様々な角度から「SHOKO」の世界観を楽しめるイベントだ。「パーティーのドレスコードはずばり『帽子』。お気に入りの帽子を被ってきてください。全員の中から、参加者みんなで「ベストドレッサー」を選ぶという、ちょっとわくわくするおまけまである。

『帽子』というものは不思議なアイテムだ。

被り慣れていないとき、被るのがちょっと照れくさい。それでいて、勇気を出して一歩踏み出して被ると、それだけで、いつもの自分とまったく違う自分に変身できたような高揚感が得られる。

「SHOKO」の象徴ともいうべき代表的なアイテムが「お花ベレー」(※写真参照)だ。

赤嶺さんの今の野望はずばり「お花ベレーで世界征服!!」

「素敵なこの帽子は、被っている人も、それを見ている人も明るい気持ちになれるものだと思います。震災後、日本は大変な状態です。世界中、明るい話題が少なくなっていますが、『SHOKO』の帽子を通して世界を明るくできたらって思っています」

頭の上に一輪大輪の花が咲く。たしかにこの帽子が街中の、世界中多くの人々の頭に“咲いて”いたら、世の中は一段明るい色合いになるかもしれない。そんなふうに思わせるような希望の色をしているのだ。

『ぼうしのぱーてぃー』は、5月26日(日)19時から。
会場は「ARENA下北沢

赤嶺さんが“一目惚れ”して、愛してやまない下北沢だ。

【イベント詳細】

「SHOKO」の新作がたっぷりお目見えする
帽子のミニファッションショー(販売ブースあり)の他、

デジタルドローイングと電子音楽を組み合わせた
実験的なパフォーマンス
unii(日本) & un escargot vide?(フランス)のLIVE,

繊細かつダイナミックなタッチが印象的な
イラストレーター富岡美紀さんによる
帽子のペインティング、

新宿OPENを拠点に活動する
凄腕DJ KATZU & TAROU
によるDJ TIMEなどなど..

「SHOKO」の帽子という縁で繋がったアーティストたちによるもりだくさんのイベントとなっております。

タイムテーブル
18:00 open
19:00 LIVE/unii &

un escargot vide?
20:00 DJタイム/、KATZU & TAROU (from 新宿OPEN)
帽子投票
21:00 Shoko帽子のミニショー→ベストドレッサー発表

  詳細はこちら

座右の品
「殺風景」Number girl

CDを買うと、帰りに歌詞を眺めながら帰ったりするんだけれど、このCDを買ったとき、挨拶文かと思ったものが実際に歌詞で、ものすごい衝撃を受けた。

【赤嶺みゆき さん略歴】

【略歴】1979年10月29日生まれ 沖縄県浦添市出身/東京都世田谷区在住 浦添市立牧港小→同港川中→沖縄県立宜野湾高→上京→ベトナム→「JAPANESQUE」(下北沢) 【血液型】●【星座】●【家族構成】父、母、姉、弟【趣味】落語【お気に入りスポット】ベトナムのヘム(裏通り)【特技】どこでも寝れること【好きな食べ物】ビールとジーマミー豆腐【嫌いな食べ物】ドリアン【好きなタイプ】ギャップのある人【嫌いなタイプ】自意識過剰な人、ナルシストな人

「JAPANESQUE」ブログ:(http://mbjpn.exblog.jp/

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2013-5-25-Sat






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