大島亮 テレビ音響効果

ベビーフェイスに飄々とした表情、大阪人らしいウィットに富んだ話振り。ふつうの話が何処と無く可笑しい。大島亮さんが東京に住んで1年が経つが、言葉の端々から地元の温かみが感じられるのだ。主にテレビ朝日の音響効果を担当する彼は音に対して並々ならぬこだわりを持っている。(文責:保科時彦)

小6の時の文集では将来は童話作家になりたいって書いていた

「音楽をずっとやっていて音楽しか楽しみを見出せなかった。音作りをするという仕事を知ってこの音響会社を目指した」と語る。ここで言う音作りの仕事とは実は効果音とか映画の空間の音を再現する仕事のことを指しているのだが、実際の仕事は選曲の仕事が多く、ギャップを感じているようだ。「ホントは自分で音を作って自分で音を出しているのが好き。この業界は人の曲を使って仕事をするので、人の曲を憶えなくてはいけないのでちょっとそれが苦手。今、そこに悩んでいる」という。なるほど音という共通点はあるものの、効果音とBGMでは確かに同じ類の仕事とは言えないかもしれない。

「Day after tomorrow(映画)の音響のアナログさが面白い」という。骨が折れる音を再現するのにセロリを折ったり、波の音を作るのに小豆をザルの上で回したり、雪の上を歩く音を出すために片栗粉を指で押したりと実際テレビや映画で使われる効果音には驚くほどアナログなものが多い。こう言われれば音響と一口に言っても実は色々なジャンルがあるようだ。

大島さんは「思いつきで生きているところがある」らしい。「小6の時の文集では将来は童話作家になりたいって書いていた。自分は人と違うと思ってた。凄い形で他人から見られているという変な違和感があった」と笑いながら話す。確かに大島さんは変わっている。自分の好きなところはという問いに「踝。自分の足首が好き」と素直に「好きな部位」を答えてくれた。

ボサノヴァよりはサンバが好き。でも卒論は『ボサノヴァについて』

イベントではDJとして活躍するなど、アクティヴな一面も覗かせるが「基本的に受身」で裏方に徹するのが好きなようだ。中学の時にはバスケ部に所属していたが、レギュラーしか使わない鬼監督だったので「試合中にトイレに行ってもばれないか」という遊びに興じていたらしい。そんな鬼監督から一度だけ練習中に「シュートがちゃんと入っているのは大島だけだ」と誉められたのが何よりの思い出だという。

最近では舞踏に自作の音楽を付けるという新境地も開拓しているらしい。ブラジルの音楽が好きで、ブラジル、キューバ、メキシコ、パラグアイ、アルゼンチンを放浪し音楽を直に摂取してきたこともある。「ブラジルの音楽文化は本当に豊か。ボサノヴァよりはサンバが好き。でも卒論は『ボサノヴァについて』だった」というから、ただの受身の音楽愛好家とは一線を画している。

楽器も好きで、家にはMPCを始め、ギター三本、口琴、サムピアノ(親指ピアノ)、ジャンベ(アフリカ太鼓)、タンボリン(小さい打楽器)、パンデイロ(タンバリンみたいな楽器)、ディジュリドゥ(アボリジニの管楽器)などがある。

「将来はサン・フランシスコで暮らしたい。小4の時、(大学教授の)父の滞在研究でオークランドに住んでいたけど、今まで見た街で一番美しい街と海だった。でも一度は砂漠に行ってみたい」と夢を語る大島さんの表情はやはり飄々として、温かみがあった。

座右の品
MPC

これがないと音楽ができない。一番自分の想像したものが作れて衝動的な音が生まれる。

【略歴】

1982年11月20日生まれ 24歳 大阪府枚方市生まれ 東京都世田谷区祖師谷在住 枚方市立伊加賀小学校→同市立中→私立明星高校→一浪→龍谷大学国際文化学部→TSP(音響会社)にて主にテレビ朝日で働く【星座】蠍座【血液型】O型【家族構成】父母弟【趣味】映画、ボーとすること【好きな食べ物】トマト料理【嫌いな食べ物】脂っこいもの(肉、牛肉)【お気に入りスポット】東京ミッドタウンの庭(東京都港区)【尊敬する人】ガンジー【座右の銘】「感覚で生きよう」【好きなタイプ】幸が薄そうな人、ボーイッシュな人【嫌いなタイプ】自分を持ちすぎている人【子どもの頃の夢】童話作家

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2007-05-14-MON






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