平松あや: 東京ふうの人新聞

「限界を超えてでも、私は愛にたどり着きたい」―野島伸司『スワンレイク』より。

“自分が我慢することによってまわりの人が幸せになるなら、それが自分の幸せ”そう思っていた。

平松あやさん(26)は三人兄弟の真ん中で、子どもの頃からまわりの空気を読んでしまう子どもだった。「苦痛を感じてやっているわけではなく、自分がちょっと我慢すればいいならっていう気持ちだった」しかし、本人も気づかぬうちに無理は蓄積していたのだろうか。数年前、ついに彼女は体を壊してしまった。(文責:吉田直人)

「集まっている人に何らかの利益がないならやらないほうがいい」

子どものころ、学校で社会科見学の班決めがあった。好きな者同士で自由にグループを作ると、人数が合わなくなってしまうことはよくある。「私が入ればうまく人数が収まるなって思って、人数の足らない班に入ったんです」それにより班は決まり、平松さんはよかったなと思っていた。しかし、仲の良い友達が彼女に言った「それなら、あやちゃんと一緒の班になりたかった私の気持ちはどうなるの?」。そんな記憶もよみがえる。

「どんなに見返りを求めていないつもりでも、どこかで“私はこんなにしてあげているのに”とか思ってしまっている気がする。それって気持ち悪いじゃないですか」。彼女は“何事も自己犠牲の上では成り立たない”と考えが変わった。

「だから今回の公演は、自分が一番やりたい演目を、一番やりたいキャストでっていうもので、その時点で私は幸せなので、あとはそれを共有して他の人も幸せになってくれたらいいなって思う」今まで26年間、人のために、人のためにと生きてきた彼女にとって、今回のプロヂュースは“自分のため”にやる初めての試みかもしれない。

演劇のプロデューサーとはどのようなことをするのか。「映画などのプロデューサーと基本的に同じだと思いますが、総責任者です」公演の企画、キャストや演出の依頼、諸々の発注から細かいことまでその仕事は多岐にわたる。「自分がしたいことを体現しているので、集まっている人に何らかの利益がないならやらないほうがいい。利益があって、お客さんにとっては楽しんでもらえるものにしなければいけない」と責任感は強い。

入学式の日にアルバイトの面接に行き、高校時代から掛け持ちでバイトをしていたほど“働くこと”が好きな平松さん。今回の舞台のプロデュース以外、普段はフリーランスでイベンター、声優イベントスタッフ、ネット通販の店長、飲食店ウエイトレスと「働きマン」もビックリな働きぶりだ。「個人で仕事を請け負っているので、信頼関係を築けるようにつとめています」例えば、同じ報酬でも、平松さんからの依頼だから仕事を受けてくれる、という場合だってある。“自分にしかできない仕事”というのは、このように能動的に作っていくものなのだ。

「私は演劇だけに特化しているわけではなくて、人を幸せにできれば、その手段は音楽でも、絵でも、他の何でもいいと思っているんです。とにかく“人を幸せにしたい”」

そんな大きな夢をかかげる平松さんだが、さすがは“プロデューサー”。視点は冷静で現実的。「やり方だと思うんですよね」実現可能かどうか、細かく考え、会話中のちょっとした思いつきもメモをとる。愛読書は主にビジネス書。公演の役に立つものならなんでも吸収したいと言う。

「20時間は芝居のことを考えたいから、男の人のことを考える時間がない」

こんなふうにしっかり者な平松さん、恋人は少なくても4歳は上がいいと話す。「別に年齢がっていうわけじゃなくて、精神的に大人な人。そうじゃないと、子どもを相手にするように“よしよし”というふうにしか見ることができなくて」聞いたか?男性諸君、もっと大人になろう。

「今は、大体4時間寝て、20時間は芝居のことを考えたいから、男の人のことを考える時間がない」というストイックな発言に、耳が痛いのは女の子のことばかり考えている僕だけではないはずだ。

“人を幸せにしたい”ありふれているようで、それを実現していくことは簡単ではない。冒頭の引用のように、それはときに「限界を超える」必要すらあることかもしれない。どうか体を壊すような限界の超え方だけはしないで、あくまでいい意味で限界なんてとっぱらってほしいと期待する。

平松さんは今後、どんなふうに“幸せ”をプロデュースしていくのか。その記念すべき最初の一歩。舞台「LAST SMILE」(作・演出 宮城陽亮(DMF ))は2008年10月24日(金)〜26日(日)、中目黒ウッディーシアターにて。(チケット:当日3500円)。

以前、幣紙に出ていただいた、平松さんと同い年、同じ誕生日の中村麗香さん(DMF)出演。

座右の品
iPod shuffle

iPodは音楽という素晴らしい芸術を手軽に、しかもたくさん日常に取り込める素晴らしいツール。音楽がないと生きていけない私にはなくてはならないものです。このiPodは大好きな方から譲り受けたものなので更に思い入れがあります。

【略歴】

1982年3月2日生 東京都世田谷区在住 親が転勤族で子どものころはいろいろ行ってました【血液型】0型【星座】魚座【家族構成】父母兄弟【趣味】読書、音楽鑑賞、下町めぐり【お気に入りスポット】伊勢神宮、明治神宮【尊敬する人】野村道子さん【好きな食べ物】麺類と野菜【嫌いな食べ物】メロン、スイカ【好きなタイプ】美しい人【嫌いなタイプ】配慮がない人【子どものころの夢】マンガ家【座右の銘】好きこそものの上手なれ

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2008-10-13-MON






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